情報処理学会第81回全国大会中高生ポスターセッション発表

離れて暮らす家族も安心な独居高齢者の見守りシステムを作る

北海道北見北斗高校 北見北斗情報1班

河野蓮太くん、ジラール能英瑠くん、前田悠之介くん、遊佐茜音さん(全員2年)

左から 前田 悠之介くん、ジラール能英瑠くん
左から 前田 悠之介くん、ジラール能英瑠くん

 

独居高齢者に対する安否確認装置およびシステムについて

少子化や核家族化が進み独居高齢者が増えている現在、遠方から確認が可能となる安否確認装置の必要性が高まっています。そこで、先行研究をもとに、独居高齢者の問題点である外出・在宅の判定、睡眠時間の設定、および家族への通知機能を、超音波距離センサーと3台のRaspberry Pi(ラズパイ)という小型PCを利用した装置によって解決を試みました。

 

1台目のラズパイは、外出・在宅の判定、2台目は部屋の中での対象者の把握と睡眠時間の設定、3台目は生活リズムのデータとセンサーの反応状況のデータを把握してLINEで通報することと、緊急通報ボタンの役割をそれぞれ担うことにしました。

 

親族側のメッセージに対象名の状態を送り返すシステムがなかったこと、対象者の十分な行動把握ができなかったことが課題として残りました。

 

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■研究を始めた理由や経緯は?

 

近年日本は核家族化が進んでおり、それに伴って独居老人の孤独死も増えているということで、遠くから見守ることができるような装置を作れないかと考え、このテーマに至りました。

 

■かかった時間はどのくらい?

 

約1年です。

 

■今回の研究で苦労したことは?

 

一定時間内に両方のセンサーを通ることで、人の出入りを認識するシステムを開発すること。

対象者の外出と睡眠の時間帯を除いた行動力データを示した指数分布で分析すること。

 

■「ココは工夫した!」「ココを見てほしい」という点は?

 

家の玄関口の外出・入室を認識する装置と、各部屋のセンサーを同じ装置でまとめてしまうと、支障が出てくると判断したため、対象者の行動を認識する装置と、それらとデータ通信を行い、分析する装置を分けてシステム構築した点。また、3台目のデバイスの中で3つのプログラムが同時進行している点です。

 

■今回のポスター発表の感想をどうぞ!

 

北見北斗高校はSSH(研究活動)としては新しく、私たち2学年が情報の研究をしたのは初めてのことでした。システム開発以外にも、ポスターの作成や、発表する内容の量や専門性などについて話し合うなど、たくさんの苦労がありました。

 

私たち情報班を次いでくれる来年の2年生のためだけではなく、この中高生ポスターセッションを訪れたすべての人たちの参考になればと思います。